発達障がい児が震度6弱の大地震に巻き込まれたら・・・?地震予知(?)編

広汎性発達障がいを持つ我が家の長男・とらちゃん。

実は、2018年6月18日、大阪北部地震に巻き込まれました。

障がいの有る無しにかかわらず、子どもにとって地震はとても怖いもの。

震度6弱の大地震に巻き込まれたとらちゃんの記録が何かの役に立てば・・・と考え、詳細に記録しておきたいと思います。

まず、第一弾は、地震前日から直前の朝に起きた「不思議な出来事」のお話。

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発達障がいの特性で地震を予知していた!?

2018年6月17日、大阪北部地震前日の夜のこと。

発達障がいを持つ小学3年生の息子・とらちゃんは、なかなか寝付けずにいました。

理由は、

「耳が変!」

思えば、とらちゃんは小さい頃から、とても音に敏感な子どもでした。

眠っていてもわずかな音で目が覚めます。

蚊が飛んでいる音にも敏感で、捕まえるのもとても上手。

本人はピアノを習ったことがないのですが、妹のピアノ教室についていけば、妹よりも正確に和音の違いを聞き分けます。

基準になる音をはじめに聞かせておけば、百発百中で何の音を弾いたかを当てることができるのです。

まだとらちゃんが幼稚園に通っていたある夏の日、こんな事件がありました。

自分の部屋でプラレールをしていたとらちゃん。

「おかあちゃん、おと、おかしいよ。」

とまだたどたどしい日本語で訴えます。

私は、てっきりプラレールの電池がなくなっているのかと思い、

「何がおかしいの?プラレース走らないの?」

と聞き返しますが、

「ちがうよ。おと、おかしいでしょ!」

と繰り返すばかり。

何のことかわからず、その日はそのまま眠りにつきました。

すると、翌朝・・・

あまりの暑さで私たち親子は目を覚ますことになったのです!

どうやら、とらちゃんが必死で訴えていたのは、「クーラーの音」のこと。

私たちには分からないわずかな音の違いが気になり、まだうまくは話せない言葉で説明しようとしてくれていたのでした。

「ほら、おかしいっていったでしょ!おと、あわなかったもん!!」

詳しく聞いてみると、「プラレールの音とクーラーの音の奏でる和音がいつもと違っていた」というようなことを幼児語で熱く語っています。

このようにお話しすると、音楽の天才児の自慢話のように聞こえるかもしれませんが、そう良いことばかりではありません^^;

もちろん、ピアノを習わなくても耳コピで弾けるのは、15年近く練習しても上達しなかった私から見れば羨ましい限りですが(苦笑)、本人にとっては結構大変なようで・・・。

学校の授業中も、音楽室から聞こえるピアニカの音のズレが気になったり、運動会のピストルの音が大きすぎたり・・・。

極めつけは、緊急地震速報や学校でならされる緊急時のサイレンの音。

ああいったアラームは、わざと不協和音にしてあることが多いため、とらちゃんにとって物凄く不愉快でショックを受ける音のようです。

そんなとらちゃんが、大地震の前日、

「耳が変!」

と言い出しました。

その時は、もちろん、まさか地震の予兆だとは思いませんでした。

耳の中を覗いてみると、耳垢が耳全体を塞ぐような位置にあるような気がします。

ちょうど、翌6月18日からプール開きだったこともあり、

「明日の朝も変だったら、学校に行く前に病院に行こうか?」

と気軽に話し合い、翌朝を迎えました。

耳の違和感の原因は地震だった!?

朝になり、いつも通りに用意を続けるとらちゃん。

一人で登下校ができないため、学校には8時過ぎに到着するように、毎朝送っていきます。

小学校3年生になったこともあり、歩いて5分ぐらいの所からは、自分一人で通う練習を続けていました。

6月18日の朝は、少し早めに準備ができました。

前日の耳のことをスッカリ忘れていた私は、7時50分頃、ボチボチ出かけようかと思いましたが、また、この時になって、とらちゃんが

「耳が変!」

と訴え出しました。

「あっ、そうだったね。

前になった中耳炎かな?

じゃあ、病院に行ってから、学校に行こうか?」

とらちゃん

「う~ん、でも、痛いとかそんなんじゃなくて・・・。

何か昨日の夜から変なんだよね・・・。」

少し前から、自己肯定感が下がり、「学校に行きたくない!」と訴えることもあったとらちゃん。

ADHD薬のインチュニブの量は2倍に増やしてもらい、少し落ち着いていましたが、やっぱり行きたくないのかな・・・と思った私は、

「とりあえず、ちょっとゆっくりしてから行こうか?」

と声を掛けました。

このとき、おそらく、時刻は7時55分頃

耳の違和感を訴えなければ、そろそろ私と別れ、一人で歩き出す頃だったかもしれません。

机に向かい、気分を落ち着けるためにとらちゃんが本を手にとった頃・・・

大きな揺れが襲いかかってきたのです!

地震が起きたあとは、耳の違和感が無くなった

とっさに頭を隠し机の下に隠れるとらちゃん。

本棚いっぱいに詰まった、私ととらちゃんの愛読書たちが一斉に降りそそぎます。

私も必死になってとらちゃんの上に覆い被さりながら、1階に一人で残してきた、定型発達の幼稚園児・妹のねこちゃんの名前を叫びます。

たくさんの食器が割れ、家の中はグチャグチャになりましたが、何とか子どもたちは無事。

実家に両親や親戚の安否確認をしたあと、一息つき、

「そういえば、とらちゃん、耳は?」

と尋ねたのですが・・・。

「あれっ、治った!」

とのこと。

いったいとらちゃんの「耳が変」は何だったのでしょうか??

何はともあれ、緊急事態に弱いとらちゃん。

2年ほど前、まだ衝動性がマシで、一人で下校していた頃、震度3程度の地震に巻き込まれたときもパニックになってしまっていました。

今回は落ち着いて、机の下に潜り込んでいましたが、隠れるところのない通学路の真ん中で、もし、私と離れた後だったら、どうなってしまっていたのか・・・。

そう思うと、今回は、とらちゃんの「耳が変」に救われた形です。

動物たちのように、何か私たちには分からない不思議な「音」を聞き取っているのかな・・・。

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