発達障がい児が震度6弱の大地震に巻き込まれたら・・・?地震当日編

広汎性発達障がいを持つ我が家の長男、小学3年生のとらちゃん。

2018年6月18日、大阪北部地震で震度6弱の揺れに見舞われました。

同様の障がいを持つママパパたちや、子育て中の皆さんの防災対策に、この記事が少しでもお役に立つと嬉しいです。

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発達障がい児、震度6弱の大地震に見舞われる

朝の用意が終わり、学校に行こうかどうか迷っていた頃、我が家の発達障がい児とらちゃんは、震度6弱の揺れに見舞われました。

※ 大地震直前までの不思議な出来事はこちらをご覧ください!

揺れ始めるやいなや、何の指示を受けなくても、頭を抱え、机の下に潜り込むとらちゃん。

いや~、やっぱり日頃の訓練って本当に大事ですね。

物凄い揺れに襲われながら、防災教育の重要性をヒシヒシと感じた瞬間でした。

後から知ったことですが、家の1階に独りでいた幼稚園児の妹ねこちゃんも、ちゃんと小さく丸まっていたとか。

障がいの有る無しにかかわらず、非常時に身体が自動的に反応するよう訓練しておくことは、決して無意味ではないようです。

何とか揺れがおさまり、妹・ねこちゃんのいる部屋にとらちゃんを連れて行こうとしましたが、割れたガラスやCDなど破片で家の中はグチャグチャ。

不器用なとらちゃんに、「踏まずに歩く」という行動は無理。

「絶対、すぐに戻ってくるからね!

また揺れたら、今と同じように頭を隠してね!!」

と言い残し、階段を降りていきました。

我が家では、大人はスリッパは履いているものの、子どもたちはいつも裸足。

このときは、登校前だったので、辛うじて靴下は履いていましたが、とてもそのまま歩ける状態ではありません。

2階や寝室にも、非常時用に靴を、せめてスリッパぐらいは常備しておかなければならないなと痛感しました。

【非常時の教訓】

寝室や2階にも、靴やスリッパを用意する!

ねこちゃんの無事を確認し、スリッパを持ってとらちゃんのもとへ戻ります。

とりあえず、右手には情報を得るためのスマホ、左手にはしっかりととらちゃんの手を握りしめ、階段を降り靴に履きかえて庭へと避難しました。

いつもはインチュニブを2錠服薬するほど衝動性の高いとらちゃん。

けれど、よっぽどショックを受けたのでしょう。

私が実家の両親や親戚に連絡を取っている間も、庭でジッと立ちつくしています。

幸い我が家は大丈夫でしたが、周りの家は瓦やブロックが崩れ落ちているようです。

このときになって気づいたのですが、とらちゃんはランドセルを背負ったままの状態。

荷物を下ろさせ、落下物の心配がなさそうな庭の芝生の上に腰掛けさせました。

家の中を確認しに行くと、リビングや勉強部屋は滅茶苦茶でしたが、普段からできるだけ物を置いていないベッドルームは無事。

とらちゃんとねこちゃんをその部屋に押し込んで、子ども部屋と食卓周りの破片を片付けます。

今は落ち着いているとらちゃんですが、いつまたいつものハイテンションに戻るか分かりません。

お気に入りの本やおもちゃを渡して時間稼ぎしながら、一心不乱に当面必要な場所の後片付けをしました。

この時点では、水道も電気も無事。

この後、何かあったときのために、おにぎりだけ用意しておきます。

情報を得ようとテレビを付けた瞬間・・・。

それまで、大人しかったとらちゃんの様子が一変!

テレビのスイッチが、とらちゃんのスイッチだったのか・・・と思うほど、一気にハイテンションになって、画面に張り付き始めたのです。

どうやら、テレビから流れる交通情報に反応しているもよう。

もともと鉄道好きのとらちゃん。

地元で起きた地震のため、知っている電車や駅名がどんどんと飛び込んできて、興奮状態になってしまったようです。

とはいえ、地震直後の情報収集のため、やっぱりテレビを消すわけにはいきません。

避難グッズの中に、ラジオとイヤホンを用意しておかないといけないな・・・と思いました。

【非常時の教訓】

ラジオとイヤホンは必須かも!?

9時を過ぎた頃になって、やっと小学校と連絡がつきました。

ねこちゃんの幼稚園からは何の連絡もありませんが、おそらく休みだろうと思い、自宅待機することに。

ザッと片付けが終わった後、用意しておいたおにぎりを食べさせました。

ちょうど早めの昼食が終わった頃、水道に異変が起きました。

水量がどんどんと減ってきてしまったのです。

お風呂の水は、いつも朝早く掃除するため抜いてしまっています。

大慌てで浴槽に水を張ろうとしますが、とき既に遅し。

もう溜めることができないほどの水流になってしまっていました。

【非常時の教訓】

とりあえず浴槽には水を張っておこう!

まだ何とかチョロチョロと出ていたので、トイレ用にバケツで水をかき集めます。

実は、我が家のとらちゃん、男の子ですが、立ってトイレをするのを嫌がります。

そのため、和式のトイレを使用するのも苦手。

きっと避難所のトイレなどはうまく使えないはず・・・。

ちょうど1カ月ほど前、ゴールデンウィークに出かけた山のトイレでそのことに気づき、非常時、家の洋式トイレで用を足せるグッズを購入しようと思っていた矢先のこの事態。

サッサと購入しておかなかった自分を恨みながら、家中の蛇口から必死で水を集めます。

何とかバケツに3杯分ほど溜めることができましたが、13時頃、とうとう水が一滴も出なくなってしまいました。

テレビやスマホの情報では、復旧の見込みはないとのこと。

飲み水やレンジで温めるだけのご飯は、2日分ほど買ってありますが、とらちゃんのトイレは万事休すです。

【非常時の教訓】

発達障がい児はいつもと違う避難所のトイレは使いにくいかも。

家で使える非常用のトイレグッズを購入しておくべし!

家の中を探すと、数年前までねこちゃんが使っていた夜用のオムツが1パック見つかりました。

何とかこれで過ごそうかとも思いましたが、さすがに体重が25㎏を超える8歳児の尿は漏れてしまいそう。

仕方なくこれ以上家にいることを諦め、実家に避難することに決めました。

実家は、幸い水も電気、ガスも無事。

とらちゃんと1歳違いの甥っ子が住んでいるため、洋服やおもちゃの心配もいりません。

あらかじめ用意していた避難グッズではなく、財布スマホ充電器とらちゃんの薬パッド型のパソコン、私のメガネ水筒おやつを持ち、着の身着のまま、親子3人で車に乗り込み、避難を開始しました。

普段は、たった30分ほどで着く実家。

でも、この日は、3,4倍近い時間がかかりました。

後から分かったことですが、電車が止まってしまっているため、車の量が多かったこと、さらに、止まった電車のため、踏切があかなくなっていたこと・・・などなど、色んな事情があったようです。

ここで役に立ったのが、水筒とおやつ

思いのほか到着が遅れたのですが、飲み物と食べ物を持っているという安心感は計り知れないものがありました。

【非常時の教訓】

避難時は水筒とおやつを用意しておく

渋滞を乗り越え、あかずの踏切を回避して、何とか実家にたどり着いた、とらねこ一行。

もともとテレビのせいもあり、テンションが上がり目だったとらちゃんは、大好きな車移動で、ますます興奮気味。

さらに、大好きな実家の祖父母に会えたため、安堵感も相まって物凄いことになっています^^;

こうして、非常時に似つかわしくないハイテンションのまま、被災1日目の夜は過ぎていきました。

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